人様の庭を覗いてみよう。
という気持ちで読んでみた。
キャリア官僚の交渉術
著者 久保田崇
縁のない世界だけど、「交渉術」には興味がわきました。
アマゾンのレビューには結構厳しいこと書いてたけどね。
取引先、お客様、上司、同僚、部下など、仕事をする上でコミュニケーションをする相手はシチュエーションによってさまざまです。相手が思うようになかなか納得してくれず仕事が前に進まない人に贈る1冊だそうですが、こういう苦労がない人はいないでしょう。少なくとも私の周りには。
「交渉」は仕事の潤滑油であり、大きかろうと小さかろうと前進するためには必要なプロセスだと思います。大人の事情がうずまいてるらしい「霞が関流」の「交渉術」について書いているこの本は、望ましい負け方とか、人と接する際の基本的な作法を教えてくれます。
営業経験のある方も同じように感じる方はいらっしゃるかもしれませんが、私も広報をやっていて、書いたメールの文章や企画の内容、アプローチで人となりを判断されることは多いです。後々に影響して反省しなければならないことは、恥ずかしながら何度も経験してきました。
売りたい気持ちが強すぎて、相手のニーズが見えない時の空回りは、一度経験したら十分。だいたい、そういうドブにはまる前にわかるようになったので同じ失態は繰り返しません。(繰り返していないと信じたい。)この本は、あれは良くなかったなぁと思うような失敗の記憶が蘇って、こうすべきだったとか、あれこれと苦い思い出を振り返るきっかけにもなりました。
「交渉」は今と未来をつなぐものだから、失敗はしたくないと思います。
キャリア官僚の世界を描写しながら、民間人の私もうなずける内容にまとまった本でした。